gloopsのそれから
ソーシャルゲーム業界で目覚ましい活躍を続けてきたgloopsは2012年10月にネクソンの完全子会社となりました。
ネクソンはそれまでパソコン向けのオンラインゲームの開発・運営を主に行っていた会社です。ネクソンが携わったゲームタイトルはメイプルストーリーやマビノギ、サドンアタックなど、日本でも非常に人気の高いコンテンツが多くあります。中でもメイプルストーリーは日本のMMORPG全盛期を支えたゲームの一つともいえるでしょう。テレビアニメ化や漫画化、コンシューマーゲーム化、トレーディングカードゲーム化など様々なメディアミックスが行われていることからも、その影響力の大きさがうかがえます。
gloopsの買収金額は365億円。当時梶原吉広さんは88.88%の株を所有していたようですから、300億円以上もの莫大な資産を形成したことになります。すごい額ですね…。ソーシャルゲームでこれほどの財を成した人物はそういないでしょう。まさに、ソーシャルゲーム業界の成功者だといえます。
とはいえgloopsは2011年には同年時点でサービスを継続しているソーシャルゲームの累計プレイヤー数が1000万人を突破。翌年4月には最も多くのユーザーを獲得したモバゲーのパートナー企業として「Partner of the Year 2011」を受賞した実績のある企業。売却時の年商は237億円にものぼるとの話ですから、それらの背景を考えれば365億円という金額も頷けそうです。
ネクソンは、それまでパソコン向けオンラインゲームの領域を主としていましたが、より規模の大きなモバイルゲーム市場へのアクセスを強化するために、gloopsの優れた能力と規模を活かし、事業戦略を加速していきたいとの理由で買収を行ったのだそうです。一方、gloopsとしても、グローバルな事業展開を行っているネクソンのネットワークやユーザー基盤、運営能力を享受できる点では、まさに利害が一致したといえるのではないでしょうか。